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 「王の舞」は若狭地方を中心に数々の神社で奉納(ほうのう)されてきたものですが、なかでも、国の無形民俗文化財に指定されている宇波西神社(うわせじんじゃ)の 「王の舞」は、豊漁や豊作、そして国の平安を祈って演じられるようになったもので、中世(ちゅうせい)の時代に始まったものと考えられます。(湖上館パムコより宇波西神社までは、車で15分です) 
 舞の当番の集落が、境内(けいだい)の仮屋(かりや)を宿にして、一人の青年が衣装(いしょう)をととのえます。鳥兜(かぶと)をかぶり鼻高面をつけ、赤い衣装を着て、白足袋(たび)手袋姿で鉾(ほこ)を持って、笛や太鼓(たいこ)の囃子(はやし)にあわせて舞います。
 舞は五方に力強く鉾を突くように舞うもので、三遍返し(さんべんかえし)・本舞・雀踊り(すずめおどり)・ニギリメシなどと呼ぶ動きがあります。
 舞の間中、おおぜいの警固(けいご)が舞人のまわりをとりまき、人を寄せつけないように気を配ります。これは舞人を転倒(てんとう)させると豊年(豊漁豊作)になるという言い伝えがあるので、すきをうかがう者が多いためです。

 実は私もこの写真のように、宇波西神社で「王の舞」を舞った事があるんです。(この写真は私の舞った時の物だと思うのですが・・・)誰でも出来るわけではない貴重な経験をさせていただき、非常に嬉しく思っています。
面をつけて舞うのですが、面を付けると視界が狭くて周りが見えず、どこから私を転倒させようともくろんでいる人が飛び出してくるか、ひやひやしながら舞った思い出があります。
 時代の重みを感じる「王の舞」。是非お越しください。